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(読書)失敗の本質


外資系に籍を置いてみると、日本人の組織文化とは随分異なる印象を持ちます。
日本人は、仕事はきっちりするんだけど意思決定に時間がかかって完成しない!
言葉を変えれば”決められない組織”とも言えます。
丁寧にやっていても、偉い人の一言でひっくり返ったり、上の話し合いで決まったりするから
序盤の提案書や納品物の完成度が低いように思うんです(修正余地を残している)。
言い方を変えれば、段階毎の合意を積み上げてゴールしているようなもんで、
このやり方では進行が遅くなることはあっても早まる要素はないってことです。
残業を重ね、もの凄いスピードで仕事を進めても「鶴の一声」に一蹴されて、
全ての努力は無かったことになっちゃう日本。
そして、最後は神風が吹いて短期決戦で大逆転が起きるという発想。
日本人は「恥の文化」と言われる程に、人に迷惑をかけたり失敗を公表することを極端に嫌がります。
また、失敗を極端に嫌う気質は、過去の失敗を振り返ったり学ぶ機会を奪ってしまい、
話し合ったとしても言い訳と責任転嫁、個人のつるし上げに終始。
理屈よりも人間関係の和と情を優先する傾向があるのに、
日ごろのコミュニケーションは疎かにして
「空気を読め」とか「察しろ」と言っちゃう文化。
本書を読み、この日本独特の組織文化は旧帝国海軍、陸軍からの流れなんじゃないかと感じました。
先の大戦で大きな犠牲を払って全てリセットされたにもかかわらず
未だに日本は組織文化について学ばなかったようです。
日露戦争の勝利が亡霊となって悪しき伝統として組織にはびこり、昭和になっても従来の考えを捨てられなかった、
学ばなかったことが最終的に壊滅へ向かわせたのだと思います。
暗号を解読されたこと、命を疎かにした設計思想、鉱物資源と工業力の脆弱さが敗戦の理由と思っていましたが
現場と本部の溝、現場の独断、官僚の下克上など未熟な組織とミスコミュニケーションの積み重ねが一因でもあったんですね。
過去から学び、読者個々人が自身を置く組織において何を成し何を排除すべきか考えさせてくれる良書です。
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Author:ブルゴーニュ
同じレースにライバルは居ない。みんな友達。ライバルは時間なんだ。

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